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お知らせ
2020/11/01

居宅介護支援、サービス利用につながらなくても報酬で評価 厚労省検討

介護サービスの利用を見越して必要なケアマネジメントを実施したものの、利用者のやむを得ない事情などで急に話が流れてしまった − 。こうしたケースでも一定の報酬が得られるよう、厚生労働省は居宅介護支援の制度の見直しを検討していく。【青木太志】

30日に開催した社会保障審議会の分科会で、来年4月に控える次の介護報酬改定で具体化してはどうかと提案した。事業所の経営の安定化、ケアマネジャーの処遇改善につなげる狙い。年内に方針を決定する。

第190回社会保障審議会介護給付費分科会資料

居宅介護支援は現行、必要に応じて相談や情報提供、ケアプランの作成、サービスの調整などを十分に行っていたとしても、それが介護サービスの利用に帰結しないと基本報酬を算定できない。厚労省の昨年度の調査結果では、こうしたケースが1件でも「あった」と答えたケアマネは43.3%にのぼると報告されている。

日本介護支援専門員協会の濱田和則副会長は、「最終的に給付に至らないケースでも様々な支援をしている。介護サービス利用の有無に関わらず、一定のケアマネジメントプロセスを実施した場合には評価を頂きたい」と述べた。他の委員からは、「あくまで基本報酬の中でみるべき」「介護報酬の外で対応して欲しい」との声もあがっており、厚労省は引き続き調整を進める構えだ。

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